ペットショップで見た犬の中に真っ白の元気なビションフリーゼがいました。

私は30代前半の主婦です。初めて犬を飼い始めたのは、子供たちが3歳と1歳というとても小さい頃でした。主人が実家でずっと犬を飼っていたので、自分の子どもたちも犬と共に成長してほしいという気持ちが強く、一戸建てに引っ越しをしたこともあって犬を見に行きました。

子どもが小さいとペットショップ以外で子犬を飼うことは難しいので、ペットショップへ行き、その日に見に行った犬の中に真っ白の元気がいいビションフリーゼがいました。主人は人目で気に入り、動物が大好きな娘もすでにその犬と打ち解けていて、その日に犬を飼い始めることになりました。

その犬は白くてもこもこだったのでモコと名づけ、家族4人+一匹での生活が始まりました。まだ3ヵ月になったばかりの子犬だったため、エサはドライふーとをふやかしたものにオリゴ糖と粉ミルクと栄養分の粉末をスプーン一杯ずついれて、それを混ぜたものを1日に2回与えていました。

モコはその食事が大好きで、お腹が空くとごはんを催促してくるほどでした。

うちに来てから1食もごはんを残すことなく、毎日元気で子供たちと部屋を走り回り、さらににぎやかで忙しい毎日でした。モコは予防接種がすべて済んでいなかったので、部屋の中でフリーに話す時間を設けていましたが、やんちゃな犬だったため、部屋のそこらじゅうをかじったりいたずらがひどく、子供二人と犬のしつけに日々追われていました。

それでも子供たちとモコで楽しそうに遊んでいる姿や、娘につかまって仕方なくおとなしくしているといった表情をしながら抱かれているモコを見ていると、苦労以上に幸せで楽しい時間がありました。しかしその楽しい時間は長くは続きませんでした。

ある日の夕方、いつも通りにエサを食べ終わって少しすると、モコがいきなりキャンキャン鳴き始めました。最初はごはんが足りないのかと思いましたが、ケージ内の様子から異常に動き回りながら鳴いていると気づきました。そのうちにその鳴き声も動きも激しいものになり、叫ぶようにキャオーン、キャオーンと言いながら右に左に激しく走り回り、ケージにガンガンぶつかるようになりました。その様子に私も子供たちもただただ驚いてしまいどうしたらよいのかわからず、様子をみるしかありませんでした。

時折水を飲もうとしますが、うまく飲めないのかまた暴れ出し、それを5分~10分くらいやっていました。するとだんだん食べたエサを戻しながら飛び回るようになり、やがてドサッと倒れこんでしまいました。呼吸はありますが暴れたせいか大きくゆっくりとした呼吸で、嘔吐と下痢の症状がすでにありました。動きが落ち着いたところで救急の動物病院へ連れていきましたが、戻したエサに誤飲したような形跡もなく、その様子などから先天性の病気の可能性もあると言われました。

それから3日間、病院で入院生活をし、一時は回復の兆しも見せましたが、家族全員が休みの日曜日の朝に息を引き取りました。

たったの1ヵ月、モコとの生活は夢のようで、亡くなったモコは小さく眠っているようでした。   3歳の娘はモコが動かなくなり、死んでしまったことを理解していたようで、寂しいかわいそうだねと何度もモコをなでていました。死因はわかりませんでしたが、犬をはじめ動物にはまだまだ解明されていない病気もたくさんあるので、先天性の異常だろうという結論に至りました。

モコの暮らしてみて、動物と生活する楽しさとともに、毎日エサを与え、トイレを掃除し、いいこと悪いことをしつけし、本当に忙しく責任のいることなのだと改めて知りました。かわいいだけでは犬は飼えないけれど、いつかまた犬を迎えて今度こそ、子供たちと共に成長させたいなというのが、今の夢でもあります。命の大切さや尊さと教えてくれたモコには今でも感謝しています。

ドクターズケア (Dr’s CARE) 療法食 ハートケア 犬用 3KG

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